大沢俊介のブログ|SHITTAKA TOKYO

世の中を斜めの角度で歩く、大沢俊介の提供でお送りします。

ジャングル・ブックを見た。アニメと実写と音楽と

   

Pocket
LINEで送る

Amazonより)

ディズニーのアニメ映画は好きで、特にウォルトが監督をしていた時代の作品が大好き。1950年前後の作品が多いからかなり古いけどピーターパンや101匹わんちゃん、眠れる森の美女、シンデレラ、不思議の国のアリスなんかはその時代に誕生している。現在市場にあるのはデジタルリマスターが多いけど、それにしても長く愛される作品群であることは間違いないし、僕も大好きだ。

まあリトルマーメード、アラジン、美女と野獣なんかどストレートに好きだし、ポカホンタスとかも好きだから、死後の作品をより多く見ている気はするけどね。(ウォルト生前、死後で作風が変わるのはわかるだろう)

その時代、ウォルト・ディズニーは動物が主人公のアニメを多く作っていた。バンビやわんわん物語なんかもそのうちのひとつ。彼は人間の表情をした動物こそか、まさに人間らしく見えるんだ、という謎の名言まで残したほど、動物をアニメに出演させることを望んだ。

そして、彼が最後に世の中に残した作品が「ジャングル・ブック」だ。

ジャングル・ブックは1967年、ウォルトも製作に関わったが、死後に世に出た。2016年に実写化されたが、僕がジャングル・ブックの存在を知ったのは2017年。今年のことだった。

原作は小説。それも1942年に生まれている。僕が生まれる前、どころかジャズが生まれた時代に誕生したこの映画の魅力は、何と言っても音楽にある。ジャズの軽快なリズムが魅力的なアニメは、当時の世の中にも広く愛された。

しかし、現代に置いては作品性を非難されることもある。というのも、当時は公民権運動の最中。人種差別問題が旺盛になっていた時代なのだが、この作品中に現れるイギリス的・黒人的・黄色人種的な対立関係の描かれ方が批判されている。セリフを見ていても、表現を見ていても、たしかに差別的な視点が含まれているようにも感じる。

だが、しかしだ。この時代の作品を見るということは、そのような「当時の世相」を見ることにつながる。デジタルリマスター版の映画や撮影され直した実写版ではその当時の世相をそのまま見ることはできないが、それでもある程度透けて見える表現はあるし、何よりそういう視座で作品を見ることは刺激にはなる。

さて、肝心の評はというと、正直ディズニー好きの僕でも、物語に魅力を感じることはなかった。ただ、アニメの中に出てくる「音楽」にはとても魅了されたというのは前述の通りで、音楽が救いだった。実写化された方はというと、アニメにあった「救い」は見事に失われていた。アニメに存在していた救いーー音楽ーーは劇中にはほぼ使用されず、エンディングで付け足しのように表現されているのみだった。

なぜ劇中に音楽を使わなかったのかはわからない。それほど物語の筋書きが魅力的に変わっていたわけでも演出されていたわけでもないのに。

アニメ「ジャングル・ブック」では、豪華な音楽陣が評価された。「sing sing sing」(ブラバンで有名な曲)などを作曲したJazzアーティストのルイ・プリマをモデルにしたキング・ルーイの歌「I wanna be like you」はとても魅力的で耳に残る。主題として出てくる「The bear necessaries」もみりょくてきだ。しかし、その2曲だけではなく、シーンにそれぞれ出てくる動物たちの歌も、それで魅力的だったのだ。

再現できないのであれば実写化などしないほうがいい、ファンの期待を裏切るからとそう感じた。最近実写化された「美女と野獣」が見事な再現と昇華だったこともこの評に関係があるのかもしれない。あれはアランメンケンが関わってくれていたおかげで、アニメの魅力を崩すことなく、さらに魅力的な歌を追加してくれていたから。

アニメは一見の価値あり。ディズニーファンはぜひアニメ版を見ましょう。(ツタヤで借りてくれ)

Amazonより)

94年2月生まれ、雑司が谷在住のフリーランスライターです。レオパレス21やヤフーのオウンドメディア、テッククランチでのライターをやっています。あとはIoT/DIY/ライフスタイルなど幅広めの連載をやったりしています。エッセイスト志望
Pocket
LINEで送る

 - アニメ, ディズニー, 映画 ,